1/48飛行機プラモデルの作り方、塗装方法、資料、各種ツールの紹介

ドラゴン:Ho229A-1bを作る

ついに見付けた幻のキット

1/48スケールの飛行機プラモデルファンにとってドラゴンのホルテンHo229A-1はまさに幻のキットだと思います。私も何とか手に入らないかとネットで探していましたが、アメリカのオークションで60数ドルで取引されていたのには驚いてしまいました。

の幻のキットがなんとネット通販専門のヒロップ・オンさんで販売されているのを見つけました。その場でポチったのは言うまでもありません。

達されるのを待つ事しばし、その間にHOBBY SUPPLY TSUKIMURAさんでこのキット用のキャノピーのカット済みマスキングテープ(BD01【ドラゴン/CYBER HOBBY キット用】 1/48 ホルテン Ho229 FLYING WING)を2枚購入してあれこれと製作工程を考えていました。

Ho229A-1は実戦配備直前にドイツの敗戦で実戦での運用はされませんでしたが、当時唯一の実用ジェット戦闘機Me262を超える性能を発揮していました。

翼式の航空機は第2次大戦十数年後にようやく本格的な実用段階に入った事を考えれば、Ho229が如何に先進的な戦闘機だったかがわかります。

て、ドラゴンのキットです。長谷川・ドラゴンHo229A-1-01

のキットは長谷川がドラゴンと提携していた約20年ほど前に長谷川から国内販売されていたようですが、私はその頃はプラモデルから遠ざかっていたので、その存在を知りませんでした。

を開ければ4つの袋の中にパーツがぎっしりと詰まっています。パーツの数はかなり多い方だと思います。長谷川・ドラゴン Ho229A-1-08

長谷川・ドラゴンHo229A-1-05

長谷川・ドラゴンHo229A-1-06

長谷川・ドラゴンHo229A-1-07

ラモデル製作、特に外国製のキットの場合は金型からの離型剤がパーツ表面に残っている場合が多いので、まずは合成洗剤に一晩ほど浸しておいて離型剤を洗ってやる必要があります。

ーツをランナーから外れない様に最新の注意を払いながらバケツの中に入る大きさにして、一晩浸けておきます。

ーツの数はかなり多い方だと思います。しかし、モールドもシャープでパネルラインもすっきりとしています。ただ一つ気に入らないのが表面が梨子地加工されている点ですね。

売当時には新鮮だったのかなと思いますが、いくら実物の主翼部分が鋼管ベニア張だとしてもいささか表現がオーバーだと思います。長谷川・ドラゴンHo229A-1-04れとデカールの白色部分が黄ばんでしまっていて、使えそうにありません。ステンシルなどの細かいものだけでも使いたいと思うので、最終段階になったらもう一度考えてみようと思います。

ょっとしたらデカールの糊自体も変質してしまっている可能性もありそうです。最近はデカール軟化剤などのケアー製品も豊富なので、お世話になりそうです。

のキットにはシートベルトのバックルなどのエッチングパーツも入っています。シートベルト本体は紙を切って使うように指示されていますが、紙と金属の接着も何だか上手くいかないような気がします。他のエッチングパーツは使うとして、シートベルトはエデュアルドのカラーエッチングパーツを使う事にします。

Ho229A-1エッチングパーツデュアルドのカラーエッチングパーツは豊富にそろっていて、塗装では表現が難しい細かいところが手軽に再現できるので嬉しい限りです。

Ho229A-1は実戦配備はされなかったので、塗装もかなり大胆に楽しめそうです。付属のデカールが使えなくても好みの塗装をしてしまえばそれでよし、と言う訳です。

て、それではいよいよ製作に取り掛かります。

Ho229A-1 Jumo 004Bジェットエンジンを作る

立説明書の順に作って行きますが、多くのキットがそうである様にこのキットの場合にも塗装の手順も考慮しながら、場合によっては組立説明書の通りには組まない方が良い場合もあります。

ず、エンジン本体の部品を仮組してみたところ、早速問題点を発見しました。

Ho229A-1ノズル修正前来なら真円であるはずのノズル先端が楕円形になっています。

の写真でエンジン本体の部品の接合部分が狭くてその直角方向に長くなっているのがわかるでしょうか。

くなっている接合部分を内側から、「縦」方向を外側から削る事で修正を試みる事にしました。

側の曲面を削るためには適当な太さの丸いやすりが必要ですが、今回は簡単に400番のサンドペーパーを筆の柄の先端にテープで貼り付けたものを作って内側を削る事にしました。これをテープで仮止めしたノズルに差し込んで削ります。Ho229A-1ノズル修正用

Ho229A-1ノズル修正中んな感じです。

Ho229A-1ノズル比較

が修正後で右が修正前です。少しは円形に近くなったと思います。これと同じ事を繰り返してできる限り真円に近付けますが、あまり削りすぎると先端の縁が欠けてしまうので、適当なところで折り合いをつける事にします。

正した事で、ノズル先端がかなり薄くなって、なかなか実感のある仕上がりになりました。

のキットのエンジンのパーツ構成ではノズル内側の出力調整用のノズルコーンをエンジン本体の部品を貼合せる前に組み込まなければなりません。

ころが、接着位置がどこなのかが全くいい加減で、目印のガイドやダボのたぐいは全くありません。その上、コーンの接着をコーン基部にある4枚のフィンの先っぽでエンジン本体に接着する事になるので、接着面積が非常に小さく、強度上の不安が残ります。

宮や長谷川のキットに慣れていると、こうした不親切と言うか、不具合は気になるところです。前途にかなりの不安を覚えてしまいます。

の不具合も片方のエンジン部品を接着する時に初めて気付いたので、もう片方を接着する時にはちょっと工夫が必要だと感じます。例えば、薄いプラ板をコーンの4枚のフィン接着部分に貼り付けて強度を増すなどを考えています。

ンジンの噴射ノズルの内側の接合ラインを修正する方法がなかなか思いつきません。いくら慎重に貼合せても塗装だけでごまかす事は難しそうで、接着後に内側をサンドペーパーで平らにしてやる必要が出てきそうです。Ho229A-1エンジン貼合せ

うすると、ノズル内側の塗装も修正後に塗装し直さなければならない訳で、それならいっその事、エンジン本体の部品を貼合せてから内側の接着部分の修正後に塗装する事にします。

Jumo004ジェットエンジンはエンジンの吸気口側にも吸気コーンがあって、中にはジェットエンジン起動用の小さなガソリンエンジンが入っています。吸気口コーンの先端にそのガソリンエンジンの手動スターターのD字型の取っ手があるんですが、このキットではその取っ手がエッチングパーツで表現されています。

うした小さなエッチングパーツを切り出す時は、切った弾みでパーツが飛んでしまったり、ピンセットでつまみ損ねて落としてしまったりしない様に細心の注意が必要です。Ho229A-1エッチングパーツ切り出し

り出す時は、固いアクリル板やガラス板の上にエッチングパーツを置いて、普通のカッターで押し切るようにランナーから切り離します。下に敷く物が柔らかいと、パーツとランナーをつないでいるところが曲がってしまって、パーツ自体も変形してしまう事があります。

ッチングパーツはかなり硬い金属ですから、切り出す際の工具はエッチング専用のハサミやニッパーがあると便利は良いですね。プラスチック用の物は一発で刃の方がダメになってしまいます。

だ、ハサミの場合は切断する場所を正確に合わせるには自分のハサミに慣れていないとけっこう難しかったりします。その点、カッターを使うと正確に切断する事が出来ます。また、刃先が曲線になっている物を使うと、より切りやすくなります。

は、エッチングパーツを切り出す際にはパーツが飛んでしまわないように、パーツ側をマスキングテープに貼り付けてカッターで切り出す様にしています。ところが、最近になって長谷川からエッチングニッパーが発売されているのを知って、今回初めて使って見ました。上の写真はエッチングニッパーでキットのエッチングパーツを切り出しているところです。

ッパーの先端近くで切る事になりますが、狙ったところを確実に切り出す事が出来るし切れ味も鋭くてパーツに無理な力がかからない様子です。これはなかなかのお勧めのお助けツールですね。

Ho229A-1コーン先端ガイドの溝気コーンの先端へのD字型エッチングパーツの接着にはコーン先端に浅く溝を切っておくと位置決めが楽になります。

ッチングパーツの接着は瞬間接着剤を使うのが一般的です。普通のプラスチック用の接着剤では金属であるエッチングパーツとプラスチックは接着できません。

Ho229A-1コーン完成の様に非常に小さなエッチングパーツの接着にはピンセットの取り扱いに注意しないと、パーツがピンセットに接着されてしまう事があります。瞬間接着剤は金属同士の接着は非常に強力ですから、そうなってしまえばそのエッチングパーツを諦めてしまうしかありません。

回は、コーン先端に切った溝にパーツを差し込んで、爪楊枝の先に瞬間接着剤を少量付けて接着するようにしました。爪楊枝は瞬間接着剤を扱うにはなかなか優れた小道具だと思っています。

状の瞬間接着剤は爪楊枝にしみ込むので、パーツが爪楊枝にくっついてしまう事はほとんどありません。ただし、何度も同じ爪楊枝を使っていると、爪楊枝の先端に瞬間接着剤の固まりが付いてしまって、小さなパーツが爪楊枝にくっついてしまう事もあるので、注意が必要です。

Jumo004BエンジンはAIRISのレジンパーツに置き換え

Ho229A-1Jumo004Bの3
ていよいよ本格的にJumo004ジェットエンジンの工作に入ろうとしていましたが、たまたまヤフオクをさまよっていたら、AIRIS製のJumo004ジェットエンジンの超精密なレジン製のディテールアップパーツを見つけてしまいました。

AIRISは多種類のディテールアップ製品をリリースしていますが、多くはそれほど大量生産はしない様で、昔の製品はヤフオク等でしか手に入らないのが現状の様です。このJumo004Bエンジンも現在は生産中止中の様ですね。

Ho229A-1のキットよりも値が張るので、買うかどうか随分悩みましたが、Jumo004エンジン本体を作る事は今後もそれほど多くはなさそうなので、この際、超精密なものに挑戦して見たくなりました。

来は田宮のMe262用のディテールアップパーツで、主翼のエンジン架もパーツに入っています。今回は、エンジン本体だけが欲しいので、取り付ける部品を適当に取捨選択するつもりです。

Ho229A-1Jumo004Bの1

れがエンジン本体の1基分のパーツです。組立後はほぼ見えなくなってしまう燃焼塔もパーツ化されています。本体の他に補機類もパーツ化されているので、組立はかなり細かい作業になりそうです。

れにしても、ヤフオクは侮りがたいですね。地方都市に住んでいると通常は決して入手出来ない様なものがごろごろ並んでいます。

のハセガワ・ドラゴンのHo229A-1もしばらくの間出品されてました。時々覗きに行きますが欲しい物が出品されているとついポチりたくなるので用心が必要ですね(笑)。

自身、レジンパーツを扱うのは初めてなので、いろいろ下調べをしてから作業の開始です。

ず、パーツを切り離す訳ですが、レジンは思いの外固い素材で、いつも使っているエッチング製の薄刃のこぎりでの手作業ではなかなか作業がはかどりません。説明書の切り離す場所の指示もかなりアバウトで、結構大胆にならなければならない様です。

Ho229A-1作業中1り離す場所は無垢のレジンですから手作業でギコギコするのを一旦やめて、ルーターの薄刃の回転カッターを使って見る事にしました。刃の厚さの分だけ切断場所をパーツからずらす必要がありますが、作業はかなりはかどります。

当激しく切りカスの粉が飛び散るので、透明の大きなゴミ袋の中に手を入れて粉を出来るだけ飛ばさないようにしました。それでも、マスクは必需品ですね。

断場所がズレてしまわない様に、少しずつ切り進みます。充分注意したつもりでも、一部の部品の切断面は少しゆがんでしまいました。切り離しが済んだら、切断面が出来るだけ平らになるように400番のサンドペーパーで整えて、ルーターを使った作業は終わりです。

Ho229A-1Jumo004Bの2り離したパーツを合わせて見ました。これだけでもかなり見応えのあるJumo004エンジンです。これに細かい補機類と非常に小さなエッチングパーツを取り付けて行きます。

Ho229A-1Jumo004Bの4んの2mmほどの幅のパーツをコの字型に曲げるのには苦労しました。この写真のパーツは上手くコの字型にする事が出来ませんでしたが、これ以上いじくると飛ばしてしまったり、ペシャンコに潰れてしまいそうなのでこの辺りで妥協する事にしました。

Ho229A-1Jumo004Bの5ーツを切り出したら切断面を出来る限り滑らかに整えます。レジンパーツの接着は基本的に瞬間接着剤かエポキシ系の接着剤を使う事になるので、一度接着してしまえばやり直しは難しくなるので、この辺りの基礎工事は大切です。

Ho229A-1Jumo004Bの10装は離型剤を丁寧に洗い流しておけば普通のプラモデル用の塗料が使えます。今回はMrホビーのアクリル塗料を主に使っています。

イリスのこのレジンパーツは一部のパイプ類を付属の0.5mmと0.3mmの銅線を使って追加する様になっています。銅線をは前もって焼きなましをしておくと比較的楽に加工する事が出来ます。

た、細いコード類も丁寧に黒や金色(真ちゅう製のパイプも多用されていました)等に塗りわけると仕上がりがグンと精密感溢れるものになります。ネット上にはJumo004エンジンのカラー画像も多数公開されているので、パイプ類の塗り分けの参考になります。

Ho229A-1Jumo004Bの6回は、ちょっと手抜きをして、キット付属の配管部品も使う事にしました。それにしても、このキットは特に細かいパーツとランナーのゲート(繋ぎ目)部分がほとんどありません。このパーツ等はよほど上手く切らないと、パーツ自体が折れてしまいそうです。そう言う点ではパーツ切り出しの格好の練習になりそうです。(涙)

は、今回入手したアイリスのJumo004ジェットエンジンは、一部のパーツが欠落(金型に充分にレジンが入っていない)していたり、接着時に紛失したりで、一つのエンジンは部品が足りなくなってしまいました。

Ho229A-1Jumo004Bの9方がないので、キットの片方のエンジンルームのカバーは接着してしまう事にしました。右翼側のカバーを取り外し式にして、右翼側はフタをしてしまうつもりです。とは言うものの、このキットは前脚収納部からエンジンの一部が見えるので、配管などはある程度する必要があります。

よいよエンジンを組み込む事になります。このキットは組立説明書の通りに作業を進めると、塗装の際のマスキングが面倒くさくなってしまいそうなところが幾つかあります。

えば、エンジンの噴射口先端が少し出ているエンジン後方の上面などは、先に塗装してしまわないと組み立てた後だとちょっと難しそうです。

Ho229A-1Jumo004Bの12た、今回は試作段階で終わってしまったHo229Aですから、かなりおおらかに考える事にして、武装を30mm砲ではなく、Ju87等が地上攻撃用に装備していた37mm砲の銃身を付けてみる事にしました。銃身は金属製のものが海外のRBモデルと言うメーカーが製作販売しているのをヤフオクで見付けて購入しました。これがこの記事のタイトルを「Ho229A1-b」にした理由です。

座席のシートベルトはエデュアルドの塗装済みエッチングパーツ

Ho229A-1座席と計器盤Ho229Aの製作に当たってシートベルトはエデュアルドの塗装済み汎用エッチングパーツのドイツ単座戦闘機用のシートベルトを使っています。

ルトの縫い目まで表現されていて、目立ちやすいコクピットの中をデティールアップする一番のお役立ちパーツの一つです。

だ、ベルトの各部分を接着して行く訳ですが、非常に小さい部品なので瞬間接着剤の付け過ぎに注意する必要があります。

Ho229A-1コクピットの2

Ho229A-1コクピットの1Ho229Aの写真資料はあまりない様なので、コクピットの様子などはあまり分からないんですが、キットの表現を信用すると計器盤の裏側がちょっと寂しいので、0.2mm程の金属線で配線をでっち上げる事にしました。

当に束ねた配線を前脚収納部を通してエンジン下に回す事にしました。

Ho229A-1主脚柱脚柱のオレオヒンジの軽め穴を開けたんですが、実機には穴は2個しかありませんでした。しかも、一直線に開ける事が出来なかったので、ちょっと恥ずかしいのですが、何も無いよりはましかなと思います。

Ho229A-1前輪と主輪回初めてMrカラーのタイヤブラックを使って見ました。初めてなので原液をそのまま塗ってみましたが、僕の好みとしては、もう少し黒い色の方がよりタイヤらしくなるように思います。次回からは少し黒を加えて使ってみようと思います。

外翼と中央部の接着

のキットは外翼部の後縁の厚さが1mm以上あるうえに、外翼の上面と下面の接着位置のガイドの類いが一切ありません。上面と下面を接着する時には翼の前縁や後縁の合い具合を目で見ながら位置合わせをする他無い様です。今回の作業では、洗濯ばさみを片方に8個ほど使って接着しました。それでも後縁部分に隙間が出来たので、瞬間接着剤を流し込んで隙間を埋めてから400番の耐水ペーパーやすりでごしごし削り、約1/3の厚さに削りました。

Ho229A-1下面修正2業に集中していたために、この辺りの写真は撮り忘れてしまいました。この作業の結果、外翼部の中央部との接合部後縁が少し欠けてしまいました。

よいよ外翼部と中央部の接着です。次第に完成時の形が出来上がってくるのは楽しい限りですね。
ころが、ここからが大仕事になるのがこのキットです。

Ho229A-1主翼前縁修正2

にかく外翼部と中央部の接着部分には幅1mmほどの隙間や1mm程の段差が出来まくります。いくら仮組やすり合わせを繰り返しても、それだけでは解消出来ません。ここは、大胆にパテを使って隙間と段差を解消する事にしました。

のぐらいの隙間になると、薄いプラ板を挟んで接着してからパテで埋めるのが正解なんですが、今回は「コンチクショー!」気分の勢いで、外翼部と中央部を接着(このキットは本来は外翼部を取り外し式にする様になっていますが、プラスチックのピン2本で外翼部を支えると言うかなり無謀な方法を採用しています。
Ho229A-1主翼接合部修正1

うやら、実機の構造もこれに近い可能性があるのですが、プラスチックのピンを金属パイプで置き換えたとしても、強度的に不安があります。何より、合いが悪すぎてしっかり固定出来ません)した後、豪快にパテを盛りつけました。写真は粗削りが概ね終わった段階です。

側のエンジンカバーは接着してしまいました。ここにも豪快に段差と隙間が出来てしまいます。また、カバー後縁の下の方が分厚くて、話になりません。ここはカバーの外側を削る事になりますが、カバーの下の部分まで削ってしまうと、カバーと中央部の間に1mm程の隙間が出来てしまうので、下だけ残す様に削りました。(写真の赤丸のところ)

接合部の修正

翼部と中央部の接着部分の隙間、段差にパテを盛り付け、充分に乾燥させた後、400番のペーパーやすりでごしごし削って概ね段差、隙間の粗削りが済んだ後で、欠けてしまった外翼部付け根の復元作業です。

Ho229A-1欠けた部分の修正2ず、0.1mm程の厚さのプラ板を瞬間接着剤を使って欠けた所の厚みの中央に貼り付けます。こう言う作業の時は、同じ瞬間接着剤でもWaveの「黒い瞬間接着剤」が便利です。

通の瞬間接着剤は固まるとキットのプラスチックに比べると非常に固くなってしまい、接着部分を周囲と面一にするのに苦労します。その点、この「黒い瞬間接着剤」はプラスチックとあまり変わらない固さなので、接着剤が固まった後の削る作業が随分楽になります。

Ho229A-1消えたすじ彫の復元いて、外翼と中央部の接着部分のペーパー掛けが概ね終了した所で、消えてしまった筋彫を復元して行きます。

面部分は写真の様に定規を固定して、Pカッターでほんの軽く何度もなぞるようにして少しずつ掘り直して行きます。

pカッターの刃が新しいうちはプラスチックやパテの所はほんの少しの力で掘る事が出来ますが、普通の瞬間接着剤を使った所が混ざっていると、そこだけ固さが違ってしまうので、引っかかる感じになって、注意深く作業を進めないと、カッターの刃が逃げてしまいます。

てず、焦らないで慎重に作業を進めます。

いよいよ基本塗装

Ho229A-1キャノピーマスキング

Ho229A-1キャノピー内側の塗装

Ho229A-1キャノピー外側のマスク

翼と中央部の接着部分の修正が済んだ段階で、いよいよ基本塗装に入る事が出来ます。

ず、キャノピーの内側と外側のマスキングにはホビーショップサプライツキムラさんの「BD01【ドラゴン/CYBER HOBBY キット用】 1/48 ホルテン Ho229 FLYING WING」を使いました。ツキムラさんにはいろいろなキットのキャノピー用カット済みマスキングテープや、極細マスキングテープ、かなりRのきつい曲線もマスクする事が出来るBA02 曲線対応マスキングテープ(黄) 幅2mmなど、便利なマスク素材がたくさんあるので、一度のぞいて見られると良いと思います。

Ho229A-1ウォークエリアのマスク2作の最終段階の全体塗装に入ると、写真を撮るのを忘れて作業に没頭してしまいました。

体塗装の前にサーフェーサー(MrホビーのMrサーフェーサー1200を使っています)を全面に塗装して、最終的表面処理の確認をしました。外翼と中央部の接合部や欠けた外翼付け根部分などを再度整えてから、MrホビーのRLM76ライトブルーで下面を、レッドブラウン(ドイツ機体色)、RLM83ダークグリーンで上面を塗装しています。

面は最初は色の境目をぼかして(マスクパターンの型紙の縁を浮かして貼り付けて)塗装しましたが、前衛的なこの機体には境目にぼかしの無いスプリンター迷彩の方が似合いそうに思って塗り直しました。パターンは適当にでっち上げました。

Ho229A-1ウォークエリアのマスク1いて、ウォークエリアの赤の点線の塗装です。デカールも準備されているのですが、古いキットなので接着力に不安があるので、細かい注意書きのステンシルや燃料種別を指示する黄色の三角以外は塗装する事にしました。
Ho229A-1ウォークエリア3

や消しの赤をエアブラシして、マスクを剥がした所です。点線の幅はデカールを参考に約1mm、長さは2mm、間隔は1.5mm幅のマスキングテープでそろえました。

かなか良い感じに仕上がりました。

いて、国籍マークの塗装です。もちろんデカールがあるのですが、このエントリーの始めの方の写真を見ても分かるように、白いはずの所が黄色く変色してしまっているので、デカールは使えません。

こでもツキムラさんのAA01 【ドイツ】 国籍マーク:バルケンクロイツA17mmを使いました。

Ho229A-1右翼上面国籍マークマスク

Ho229A-1左翼上面国籍マークの塗装っぱり、デカールより塗装の方が出来上がりは断然良いですね。ちょっと厚塗りにし過ぎた感はありますが、デカールを使った時の余白部分のシルバーリング(浅い角度で見ると光が反射してしまう現象)を心配しなくていいのは助かります。このシリーズはこれからも度々お世話になりそうです。

は、細かいステンシルなどのデカールを貼って完成です。

デカール貼りとデカールの研ぎ出し

左翼上面デカール2体塗装が終了したところでステンシルなどの小さいデカールを貼って行きます。このキットのデカールは白いところが黄ばんでしまっていますが、小さな白い注意書きのデカールは使う他ありません。

た、デカール自体の出来も今のモデルと比べると随分分厚くて、このままではデカールと表面との段差が目立ちすぎます。こう言う時は、「デカールの研ぎ出し」で解決するしかありません。

カール貼りが終わって、充分乾燥させた後、デカールの部分に艶ありのクリアーを厚めにエアブラシして、充分乾燥させます。乾燥したら、デカールの上をコンパウンドや2000番ぐらいの目の細かいサンドペーパーで磨いて、デカールの上のクリアー塗料を削り取ります。

デカール研ぎ出し4ぎ出しの前のクリアーの厚塗りの状態です。今回は、缶スプレーの光沢クリアーを使いましたが、缶スプレーは手軽で便利ですが、下手をするとこの写真の矢印の様に塗料の「たまり」が出来てしまう事があるので注意が必要です。

気に厚塗りするのではなく、一吹きしては乾燥させる、を繰り返す必要があります。その事は充分承知していたはずなのに、完成が近付くとどうしても早く作業を進めたくなって、つい、一回の塗装の量が多くなってしまいました。

回は研ぎ出しはコンパウンドではなく、2000番のサンドペーパーで行いました。2000番とは言えサンドペーパーですから磨いたところと、まだ磨けていないところの区別をつけやすいからです。

デカール研ぎ出し5の写真の手前の三角は周囲との境目が無くなりましたが、向こうの三角にはまだ少し段差があるのが分かります。

てのデカールの研ぎ出しが終了したら、もう一度今度はコンパウンドで表面を整えて、全体の光沢を均一にするためにツヤ消しや半光沢のクリアーを塗装したら完成です。今回はツヤ消しのクリアーの缶スプレーを使いました。

ホルテンHo229A-1bついに完成

Ho229A-1b完成11

Ho229A-1b完成1

Ho229A-1b完成7

Ho229A-1bとMe262A-1aの1

Ho229A-1b完成9

Ho229A-1b完成4

Ho229A-1b完成12うやく完成させる事が出来ました。とは言うものの、最後の段階で主脚柱の左右を間違えて接着すると言う致命的ドジを踏んでしまいました。

着する際に、主輪の向きがおかしな方向になるので、付け根をゴリゴリ削って無理矢理合わせたのですが、今まで作ってきて合いの悪さに慣れてしまっていたので、左右を間違えている事に全く気が付きませんでした。

こでも瞬間接着剤を多用して、しっかり固定したので、間違いに気が付いた時には諦める他ありませんでした。主脚柱を金属棒で一から作り直す手も考えましたが、ウチにある工具では正確に作り直すのは困難だと判断しました。また、ピトー管は0.5mmの真ちゅう線の先を少しとがらして置き換えました。

の3は以前に作った田宮模型のMe262のあまったデカールから持ってきました。このキットの物とは違って、薄くて非常に扱いやすいデカールでした。

ットのデカールを貼る際にはMrホビーのマークセッターを使いました。これは、デカール軟化効果と接着力を強めるので、今回のような古くて糊が死んでしまっている様なデカールを貼る時には必須のアイテムです。

言う訳で、完成写真ではあまり下面を写さない事にしてごまかす事にしました(^^)>

は、昨今はやりの「すみいれ」は嫌いなので、ほとんどやっていません。実物の飛行機はパネルラインなどほとんど隙間がない訳ですから、強調するのはいかにも「プラモです」、みたいで好きにはなれません。

は言え、今回のように修正で消えてしまった動翼のラインなどは掘り直すとともに、ラインをはっきりさせるために田宮模型のすみいれ塗料の黒を使っています。

Me262A-1aとの2ショットは、大きさの比較のために以前に作った田宮のキットと並べてみたものです。こうして比べてみると、Ho229が結構 大きな機体だった事が分かります。ギャラリーのHo229A-1b写真集の中に他の完成写真もありますので、良かったら見てみてください。

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