1/48飛行機プラモデルの作り方、塗装方法、資料、各種ツールの紹介

田宮模型:Fw190 D9 JV44を作る

田宮Fw190D9パッケージHo229を作ってからしばらく経ちましたが、ようやく次のキットに取り掛かる事が出来ます。
回は、田宮模型のFw190D9 JV44です。

田宮Fw190D9パーツ腹のドーラは一度は作ってみたいキットでした。

宮模型のFw190D9JV44は比較的古いキットですから、現在のやたらと細かいパーツがぎっしり詰まった物に比べると、非常に少ないパーツで構成されています。

田宮Fw190D9塗装図た、 キット指定のJV44所属機それぞれの1/48を含むカラー塗装図が入っているのは嬉しいですね。

料の指定には田宮カラーのNoの他にRLMナンバーも記載されているので、例えば、Mrカラーを使う場合などには参考になります。

ラーの色自体は、今回もMrカラーにあるRLMカラーはそのまま使うつもりです。その方が他のキットとの統一感が出ると思っています。
田宮Fw190D9エッチングパーツ①回は、コクピットにはエデュアルドのエッチングパーツを利用するつもりです。こうしたディテールアップキットが豊富に揃っているのは本当に嬉しいですよね。

エッチングパーツの組立

ずはエッチングパーツの計器盤の組立です。

装済みエッチングパーツは注意深くパーツを貼り付けて行くだけで、かなり精密なパーツを組み立てる事が出来るので、これからも積極的に利用するつもりです。

器盤は上下それぞれが2枚のパーツで構成されています。田宮Fw190D9エッチングパーツ④

ッチングパーツの貼り付けは瞬間接着剤を使うのが一般的です。金属同士を接着出来るものなら、どんな接着剤でも利用する事は出来ますが、プラモ作りの作業効率を考えると、どうしても瞬間接着剤を使う事になってしまいます。

ッチングパーツの折り曲げは、パーツに折り曲げるラインが浅く掘ってあるので、間違いなく折り曲げる事が出来ます。

田宮Fw190D9エッチングパーツ②り曲げるラインをしっかりと保持するためには、専用のベンダー(ラジオペンチの先のギザギザがなくて、挟むところが平らになっているもの)を利用すると、パーツを傷つける事がないので安心です。写真の右に見えているのが田宮模型の「BENDING PLIERS mini」の先端部分です。

分注意したつもりでしたが、赤いT字型のハンドルの部品を一つ落としてしまい、ついに発見出来ませんでした。

た、上の写真の中央の下(写真では上)に付いている長方形のパーツは少し斜めになってしまいました。

間接着剤の怖いところは、一度固まってしまうと、修正が出来ない事です。一発勝負で決める正確さと集中力が必要です。

ッチングパーツの欠点は、本来円柱形であるはずのところも板状にしか表現出来ないところです。

かいところなので、あまり気にする必要はないのかも知れませんが、今回は、このパーツの赤い部分にはMrカラーの赤の原色を何回か塗って厚さと、丸みを表現してみました。

デュアルドの塗装済みエッチングパーツは、特にコクピットの精密表現に威力を発揮します。今回使用したエッチングパーツには、計器盤、サイドコンソール、フットペダル、計器盤の覆い(フェアリング)田宮Fw190D9コクピット②などがセットになっています。

イドコンソールを組み立てて貼り付けてみました。

前の計器盤も各メーター類の目盛りまで見分ける事が出来ます。

だ残念なのはFw190シリーズは今回のD型を含め、完成後には計器盤はほとんど見えなくなってしまう事です。

田宮Fw190D9シート①ートにシートベルトを接着したところです。

分後になってから気が付いたのですが、シートベルトの左右を逆に接着してしまいました。シートベルトは完成後もよく見えるところだけに、残念な失敗になってしまいました。

田宮Fw190D9操縦桿②縦桿の先端部分に機関砲発射ボタンの安全カバーを0.1mm厚のプラ板の細切りで付けてみました。少し中心がズレてしまいましたが、気にしない事にします。

田宮Fw190D9シートと操縦桿

縦桿から出ている機関砲発射ボタンのコードを0.3mmの真ちゅう線で追加しました。ちょっと太すぎるのですが、見た目の存在感を重視する事にしました。

キャノピーのマスク

かい作業ばかりしていると、疲れてくるので、息抜きを兼ねてキャノピーのマスクをしました。

田宮Fw190D9キャノピーマスク①回もホビーショップサプライツキムラさんの「No.041,81 【タミヤキット用】 1/48 フォッケウルフ Fw190 D-9/D-9 JV44」を利用しました。

ルテンの時と同様、2セットを使って内側もマスクします。

真は外側のマスクをしたところです。ツキムラさんのカット済みマスキングテープはフィルム素材で出来ているので、曲面にもなじみやすい優れものです。

田宮Fw190D9キャノピーマスク②は言うものの、今回はキャノピーの3次元曲面が強すぎるのか、どうしてもマスクの後端部分が少し開いてしまいました。

ろいろ方策を考えましたが、マスクの中央部分を切り取ってしまって、枠に接する部分だけを使ってみる事にしました。

田宮Fw190D9キャノピーマスク③れでいくらかは曲目になじんだように思います。

側も同じようにマスクして、中央部分は普通のマスキングテープを利用してマスクしました。

排気管の開口、フェアリングの切り取り

宮模型のFw190Aシリーズの排気管は開口されていますが、(とは言っても浅い穴ですが)液冷エンジンのD型の排気管は開口されていません。

かもかなりはっきりとしたパーティングラインが出てしまっています。前に作ったFw190A8もパーティングラインの処理に時間を割かれましたが、今回も同じ事になりそうです。

田宮Fw190D9排気管①気管の開口は今回は0.4mmのピンバイスでそれぞれの排気管に二つずつ穴を開けて、それをカッターでつなげていく事にしました。写真で拡大してみると穴の位置がかなり不ぞろいになっているのが分かります。これをつなげる時に精いっぱい形をそろえるように努力したんですが、なかなか思う様には行きませんでした。

田宮Fw190D9排気管④の程度が今の私の限界ですね。

当はもう少し穴を大きくして、開口部の肉厚を薄くしたいんですが、これ以上削ると開口部が破れてしまいそうなのでこの辺りで妥協してしまいました。

田宮Fw190D9パーツ切り取りに、コクピットのフェアリングのエッチングパーツを取り付けるために、胴体パーツのフェアリング部分を切り取ります。切り取りにはエッチングの薄刃のこぎりを使いました。どのぐらいの厚さを残せば良いのかエデュアルドの説明書には数値の記載がないので、説明図を頼りに目測で判断しましたが、概ね胴体パーツのキャノピー部分の厚さを残します。

断面をやすりとサンドペーパーで整えておきます。

主翼機関砲と機首機銃を金属パーツに置き換え

回の製作では主翼20mm砲と機首の13mm機銃の砲身を別売り金属パーツに置き換える事にしました。

ずは、主脚収納部にモールド表現されている砲身を削り取ります。このキットはD型の特徴の一つである主脚収納部から丸見えになっているエンジンの一部が表現されずに、主脚収納部にフタをしてしまっています。

力があれば見えるはずのところを作れば良いんですが、残念ながら私にはそんな実力はないので、せめて砲身だけでも実機に近付けようと言う訳です。それに、現在はエデュアルドの精密キットを始め、実機に忠実に表現されているキットも豊富です。

た、アイリスからは田宮のキット用のエンジン本体を含む改造キットがリリースされています。ただ、エデュアルドのウィークエンドシリーズのFw190D9が3個買えるほどの値段で、ヤフオクぐらいでしか入手出来ないようです。

田宮模型Fw190D9主翼機銃④ールドを削り取った後を揃えるのは丁寧な作業をするしか無いだろうと思います。また、「溝」になる部分の幅を揃える事もキレイに仕上げるポイントです。

側を削り取った後、金属パーツを合わせてみると、砲身の基部も削らないと砲身の長さが実機より長くなってしまう事に気が付きました。
田宮模型Fw190D9主翼機銃⑧

身の基部の削り取りは、上から削るとともに、後ろ側から穴を開ける事で比較的上手く削る事が出来ました。この写真では分かりにくいですが、両方とも開口済みです。

田宮模型Fw190D9主翼機銃①

翼の20mm砲身を付け替えるとこんな感じです。なかなか良い感じだと思っています。

翼下面パーツにモールドされている砲身を切り取った後を削るのは、電動リューターの円錐型のポイントをやすり代わりに手作業で行いました。

らに砲身を通すために脚庫の主翼前縁側に穴を開ける必要がありますが、穴の位置を正確に決めるための良い方法が思いつかなくて、片方ずつ目測で主翼前縁側から1mmのドリルで「機軸に平行」「残る片方に平行」に慎重に方向を定めました。

口し、砲身を通した後で方向と角度を確かめ、少しきつかったり、まっすぐ入らなかったりしたら穴を広げて調整します。今回は微調整はほんの少しで済みました。

ころで、MrホビーのNo.214「Mr.メタルカラーダークアイアン」はなかなか良い色ですね。塗った後柔らかい布やティッシュペーパーで磨くと、黒光りするなかなか迫力のある色になります。今までは砲身や銃身には田宮のエナメルカラーの「ガンメタル」を使っていましたが、色味はこちらの方が僕の好みに合いそうです。

に、機首の13mm機銃の砲身も金属パーツに置き換えます。

田宮模型Fw190D9機首機銃①ず、モールドを削り取りますが、機首機銃もモールドをカッターの曲線刃を使って削り取った後、1mmのドリルで穴を開けて、ルーターのポイントで穴の形を整えました。

真の青いテープは、カッターの刃が逃げた時にパーツに傷を付けないために貼り付けた筋彫のガイド用に使っているダイモテープです。ダイモテープはかなりRの強い曲面にもしっかり貼り付いて、筋彫の修正や復元の際に大変役立つお助けグッズです。

田宮模型Fw190D9機首機銃④方とも開口しましたが、砲身部分の13mm機銃のカバーのエッジも薄くなって、これまたかなり良い感じです。

銃のモールドがあった部分を2000番以上のペーパーでつるつるにして開口作業の終了です。

最終組立

田宮FW190D9胴体貼合せ①田宮FW190D9胴体貼合せ②

体の左右を貼合せると、少し段差が出来てしまいます。上面側の修正が少なくて済むように貼合せて、黒の瞬間接着剤をパテ代わりにして段差を削りました。

翼と胴体を貼合せた後、主翼の20mm砲のガンベイに出来てしまう隙間を黒の瞬間接着剤をパテ代わりに使って埋めました。普通のパテの方が削る作業はやりやすいですが、黒の瞬間接着剤は乾燥が早くて作業効率が圧倒的に違います。400番のサンドペーパーから初めて、600、1500、2000と番手を上げて行って、最後はMr研ぎ出しクロスの3000番で仕上げました。

田宮模型Fw190D9風防一風防を接着した時には、右側の下端が少しはみ出している事には気が付きませんでした。計器盤のフェアリングの幅が少し広すぎた様です。

クピットのフェアリングのクッションは田宮のビン入りサーフェーサーを重ね塗りしました。

田宮模型Fw190D9コクピット周辺宮のキットのままだと、シートの上ががらんどうになっていますが、エデュアルドのシートベルトはシートベルトの取り付け方も正確に表現されているので、しっかりと塞ぐ事が出来ます

れに、エッチングの角の塗料の剥げ方がかなり実感あふれるものになっている様に思います。

れで概ね形が出来上がったので、いよいよ全体塗装に取り掛かる事が出来ます。

小物の仕上げと全体塗装

田宮模型Fw190D9ラジエタージエターは銀色で塗装した後、田宮の隅入れ塗料の黒を全体に流して、乾燥した後エナメルシンナーを綿棒につけてふき取りました。

ウルフラップ側はほとんど見えなくなりますが、機首側は良く見えるので、もう少しラジエター本体の彫りを深くした方が良いのかも知れません。

田宮模型Fw190D9タイヤマスクイヤのホイールやラジエターのマスクなどの丸いマスクを切り出すには、コンパスカッターは不可欠のツールです。

田宮模型Fw190D9コンパスカッター

のコンパスカッターは切り出せる最小半径が4mm程なので、それほど小さい丸は切り出せませんが、切っている途中で半径が変わる事がないので、安心して使えます。

体塗装に入る前にMrホビーの缶サーフェーサー1200を全体に吹き付けて表面の傷などの最終確認をします。

こで主翼前縁の20mm砲内側に少しの隙間が有ったので修正しました。

要部品の接着が終わればいよいよ全体の塗装です。

田宮模型Fw190D9下面塗装①面全体にツヤ消しの白を吹き付けて、白のストライプのマスクをして行きますが、今回は、フラットベースを入れ過ぎて表面がざらざらになってしまいました。最終的には、ツヤ消しのクリアーでツヤを整えますが、ざらざらのままでは塗り重ねる赤にも影響するので、ざらつきが無くなる程度にラフロスの6000番の研ぎ出しクロスで表面を整えています。

田宮模型Fw190D9下面塗装②のストライプは機体ごとに幅や位置もバラバラだった様です。

ットのカラー塗装図も各機体ごとに詳しく図解されていますが、僕としては、それなりに統一感が欲しいし、作業効率も考えて、幅は1.5mm幅のマスキングテープで揃えて、位置も概ね左右対称になるようにしました。
田宮模型Fw190D9下面塗装終了翼下面の国籍マークはツキムラさんのマスクを使って塗装しています。写真は上面の塗装と国籍マークなどの塗装が済んだものですが、やっぱり塗装だとデカールに比べてツヤが揃っている様に感じます。

面全体をマスクした後、続けて上面も一気に塗装しました。ここでも写真を撮り忘れましたが、セオリー通りに明るい色から塗って行きます。

ず、RLM76ライトブルーを胴体に吹き付けて、色の境目がぼけるように縁を浮かせた型紙(トレーシングペーパーを使っています)でマスクした後、RLM82グリーンを上面に塗りますが、主翼フィレット部分の曲線のマスキングには、ホビーサプライショップツキムラさんの曲線対応マスキングテープ(青)2mmを使いました。

田宮模型Fw190D9全体塗装①体のモットリング(斑点迷彩)は位置も大きさも適当です。もっぱら僕の好みで吹き付けました。

料の濃さに問題が有ったのか、けっこう多くの塗料の飛沫が見苦しくなったので、概ね乾燥した後で、目立つ飛沫をコンパウンドで削りとしました。

田宮模型Fw190D9胴体国籍マークマスク回も国籍マークなどのマスクにはホビーショップサプライツキムラさんのカット済みマスクAA03 【ドイツ】 国籍マーク:バルケンクロイツCを使いました。

れは胴体用のマスクの13.5mmです。まずツヤ消しの黒を塗ってから、十字部分をマスクして、白を塗装します。

田宮模型Fw190D9胴体国籍マーク上がりはこんな感じです。

籍マークの塗装が終了したら、ステンシルなどのデカール貼って行きます。今回はデカールを貼る前に排気の汚れを塗装してしまいました。

田宮模型Fw190D9排気汚れ気汚れの表現には田宮模型のウェザリングマスターシリーズが手軽で使いやすい様に思います。

田宮模型Fw190D9胴体デカール②宮模型のデカールはいつもの様に薄くて発色も良いデカールです。今回は、機体番号”1”を選びました。

田宮模型Fw190D9デカール削り出しクリア塗装②カールが完全に乾くのを待って(少なくとも24時間ぐらいは乾燥させた方が良いと思います)、デカールの研ぎ出しのためにクリアー塗料を厚塗りします。

回も缶入りのクリアーを使いましたが、一気に厚塗りはせずに一度吹き付けたらしっかり乾燥させて、4回塗り重ねました。クリアーが完全に乾くまで少なくとも24時間は乾燥させます。

回の研ぎ出しはMrラフロスの6000番、8000番の順で研ぎ出しました。

ぎ出しが済んだら、アンテナ線(0.1mmのワイヤーを使っています)を張ってピトー管(0.6mmの真ちゅうパイプと0.3mmの真ちゅう線を使いました)、乗降用の引き込み式ステップを取り付けて完成です。主脚位置指示棒は伸ばしランナーで追加しましたが、もう少し細くても良かったかなと思っています。

は、ここでちょっとドジってしまって、ステップをランナーから切り出す時に折り飛ばしてしまって、一旦ステップの無いままで完成写真を撮りました。写真を撮ってから、机の上や周りを掃除していて、折れた部品を発見したので、あらためて付け直してもう一度完成写真を取り直しました。

テップ、脚位置指示棒の付いた写真と、付いてない写真があるのはそうした事情からです。

田宮模型Fw190D9完成㊳

田宮模型Fw190D9完成㊻

田宮模型Fw190D9完成㊾

脚の取り付け角度が傾きすぎている事には目をつぶってください。接着する時には左右で角度が揃う様に気を使いましたが、角度その物への注意が足りませんでした。

の完成写真はギャラリーにアップしました。ぜひ意見、感想などをコメントに残してください。

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